2021年02月15日クマの好物はハチミツじゃなくて……
クマの好物はハチミツじゃなくて……人気キャラクター「くまのプーさん」のイメージから、クマの好物はハチミツというイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。実際、クマはハチミツも食べるのですが、本当に好きなものは甘い蜜ではなく、豊富な栄養源となるハチの幼虫やサナギなのです。野生のクマは冬眠に備えて、秋から初冬にかけてたくさん餌を食べて脂肪を蓄えます。ハチミツなどの糖類は、一番最初にエネルギーとして使い切ってしまうため、長期的に温存できる栄養としては不向きなのです。ハチノコと呼ばれるハチの幼虫やサナギ、成虫のハチなどは脂質もタンパク質も豊富に摂取できるため、クマたちにとってはたいへん貴重なごちそうになります。そのため、クマはミツバチだけでなく、より大きなスズメバチなども巣ごと襲います。スズメバチというと、人の命さえ脅かすことのある強力な毒針が特徴ですが、クマは毛皮や皮膚が分厚いので、針が体に刺さることはほぼありません。ハチにとって、クマはこの世で最強の天敵ともいえ るわけです。ちなみに、プーさんはクマの「動くぬいぐるみ」という設定なので、本物のクマのように蜂や魚などをバリバリ食べるのは、イメージとして良くなかったのでしょう。ハチミツをなめる姿がより可愛さを引き立たせたからこそ、今も愛されるキャラクターの地位を築いているのです。