2020年07月26日「ブリーディングは良い?悪い?」
「ブリーディングは良い?悪い?」犬猫の生まれながらに持つ遺伝的な病気について「度重なる繁殖によって母体に負担がかかり、その結果子どもに病気が出た」と言われることが多くなりました。一部のペットショップや繁殖家が無理なブリーディングをおこない、それに反対する愛好家がペットの繁殖を批判する風潮があります。実際にそういった例があることは事実ですが、しかしすべてのブリーディング行為が悪というわけではありません。犬の血統書などを発行するジャパンケネルクラブでは、正しいブリーディングについて「犬の繁殖は、犬種の犬質向上及びその犬種が有する体質改良を目的として行われるべき」だと掲げています。その中にある7つの項目のうち3項目では、「交配の良否、犬種の有する遺伝性疾患について究明し、発症を防ぐために無計画な交配はしないこと」としています。確かに、一部の利益重視の繁殖家によって悪質なブリーディングがおこなわれ、繁殖犬が寿命を落とす残念な現実があると分かっています。ですが、ジャパンケネルクラブが掲げるように、良質な遺伝子を残すこともできるのがブリーディングの良いところです。奇形や遺伝病などを後世に残さないための繁殖ももちろん行われています。犬はペットショップや繁殖家から買うべきではない、ペットショップや繁殖家は悪者である。そうした風潮が広まりつつありますが、ブリーディングの良い面にも目を向け、良い悪いだけの単純で中身のない批判に傾倒し過ぎないことが大切です。